予定納税が来てびっくりした方へ|前払い制度の話

こんにちは。仙台の税理士、伊藤です。

最近、関与先様から予定納税について質問をいただきました。

予定納税は、一般にはなじみの薄い制度かもしれません。

ある時期になると通知が届くため、「これは何の支払いだっけ?」と感じやすい内容です。

今回は、予定納税についてざっくりまとめます。

予定納税とは、ざっくり“前払い”です

予定納税は、簡単にいうと税金の前払い制度です。

今年の税金を見込みで先に一部納めておき、あとで確定申告や決算で精算します。

そのため、

  • 前払いした金額が多ければ還付
  • 足りなければ追加で納付

という流れになります。

追加で税金が増える制度ではなく、納めるタイミングが前に来るイメージです。

個人事業主の予定納税

個人の所得税では、前年の確定申告で納めた所得税額などをもとに、予定納税が発生することがあります。

通常は年2回で、

  • 第1期:7月ごろ
  • 第2期:11月ごろ

に納付します。

前年しっかり利益が出ていた方は、対象になることがあります。

なお、所得税や個人事業者の消費税は振替納税が利用できるため、口座引落設定にしておくと安心です。

法人の予定納税(3月決算の例)

法人では、前期の法人税額が一定額を超えると、中間申告・納付が必要になることがあります。

たとえば3月決算法人であれば、事業年度の途中で予定納税(中間納付)が必要になるケースがあります。

これも考え方は同じで、決算時の税金を先に一部納めるものです。

近年は電子化の流れもあり、以前のように納付書が自動的に届かないケースも増えています。

そのため、

「気づいたら期限が近い」

ということも起こりやすくなっています。

当事務所では、法人のお客様にはダイレクト納付をご利用いただくことが多く、事前にご連絡のうえ口座引落となるよう対応しています。

消費税にも中間納付があります

消費税も、前年の納税額が一定以上になると中間納付があります。

金額に応じて、

  • 年1回
  • 年3回
  • 年11回

など回数が変わります。

消費税は預かったお金の性質もあるため、所得税や法人税以上に資金繰りへ影響しやすい印象です。

どういう場合に発生しやすい?

前年に比べて所得が大きく増えた

これはよくあるケースです。

前年の利益が大きければ、その翌年に予定納税が発生しやすくなります。

源泉徴収される仕事から、されない仕事に変わった

たとえば、

原稿料中心で報酬から源泉徴収されていた

自分で商品を作って販売する形に変わった

このような場合です。

源泉徴収がなくなると、確定申告時の納付額が増えやすくなります。

その結果、翌年の予定納税も増えることがあります。

あまり多いケースではありませんが、ご本人としては驚きやすいところです。

減額申請ができる場合もあります

たとえば、今年は大幅に売上が下がる見込み。

そのような場合には、予定納税の減額申請ができるケースもあります。

「去年基準だと少し重いな」

というときは、早めの確認がおすすめです。

予定納税は“増税”ではなく“時期の前倒し”

予定納税は、名前だけ見ると少し身構えてしまいます。

ですが、実態としては

税金が増えたというより、納付時期が前に来ただけ

ということが多いです。

通知が届いて気になった際は、内容を確認しつつ、分かりにくければ専門家へ相談してみてください。


伊藤 功明(税理士)
仙台を拠点に、個人事業主や小さな法人の税務をサポートしています。
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