ペルソナ設定は「関わりのある誰か」にする

こんにちは。仙台の税理士、伊藤です。

今回は、マーケティングの基本中の基本——「ペルソナ設定」について、しろくま先生の著書『売るのが苦手なあなたのための やさしいマーケティング』を参考にしながら考えてみます。


『やさしいマーケティング』は「関係性」から始める一冊

しろくま先生の著書『売るのが苦手なあなたのための やさしいマーケティング』は、「売ろう」とする前に、「誰と、どんな関係を築くか」を問い直すマーケティング本です。

この本では、売上や数字を追いかけるのではなく、“信頼されること”を積み重ねていくことこそが、結果として選ばれる理由になると説かれています。

たとえば、

  • 相手の“根っこの願い(ニーズ)”に寄り添うこと
  • 一方的なアピールではなく、自然な関係性から始めること
  • ブランドは「作る」のではなく「育つ」ものだという視点

など、従来のマーケティングに苦手意識がある人にこそ響く内容が詰まっています。

中でも特に印象に残ったのが、「ペルソナは、実際に関わった誰かをベースにすべき」という考え方でした。


ペルソナ設定は「関わりのある誰か」にする

ビジネスにおいて、マーケティングを考えるうえで「誰に届けるのか?」を明確にすることはとても大切です。

たとえば、

「仙台市に住んでいる40代の男性で、子どもが2人。年商1,000万円くらいのデザイン業を営んでいて、週末はキャンプに出かけるのが楽しみ」

といったように、あたかも実在するかのように細かく設定するのがペルソナ設計の基本です。

でも、ここで注意すべきなのが「空想で終わらせない」こと。


本当に設定すべきペルソナは、実際に会ったことがある人

『やさしいマーケティング』では、ペルソナは実在の人物をモデルにするべきだとされています。
理想像を描くのではなく、「この人のために」と思えるような、実際に会って、関わったことのある誰かをベースにする。

私自身も、独立したばかりの頃に、修行時代に関わったお客さんの姿をペルソナとして設定していました
現実にいた人を思い浮かべることで、言葉も、伝え方も、自分の中でブレずに定まっていきます。


「誰に届けたいか」がすべての出発点

マーケティングは、テクニックではなく信頼の積み重ね。
その第一歩が、「誰に届けたいか」を明確にすること。
だからこそ、ペルソナは“知らない誰か”ではなく、“知っている誰か”にすることが、本当の意味での「やさしいマーケティング」なのだと思います。

ペルソナ設定は、小手先の手法ではなく、自分のビジネスの軸をつくる大切なステップ。
あなたが本当に「届けたい」と思うのは、どんな人ですか?