今思うと、人生のターニングポイントだった出会い3選

仙台在住の税理士、伊藤です。
人生の中で、ふとしたきっかけで出会った人が、自分の価値観や行動を大きく変えてくれることがあります。
今日は、そんな私にとっての「人生のターニングポイントになった出会い」を3つ紹介します。


香り屋さんの勝田さん(22歳ごろ)

15年ほど前、原町商店街に「ちょっと小粋な香り屋さん」という、アロマキャンドルやお香などを扱う香りの専門店がありました。
お店に入ったきっかけは、店先から流れてきたダニー・ハサウェイの「What’s Going On」。
「おっ!」と思って入ってみると、店主の勝田さんはかなりの音楽好きで、オールマンのマニアックなライブ音源なんかも聴かせてくれました。

驚いたのは、近所の音楽好きたちがこの店に自然と集まってきていたことです。
年末にはスタジオを借りてバンド忘年会をしたり、みんなでジェフ・ベックのDVDを見たり。
「好きなことを共有するって、こんなに楽しいんだ」と実感した瞬間でした。


コモエの佐藤店長(25歳ごろ)

仙台港の方にあったセレクトショップ「コモエ」の佐藤店長も、私に大きな影響を与えてくれた一人です。
普通、服屋さんの提案は「このシャツいいですよ」みたいにアイテム単位ですが、佐藤さんは常連ごとにカルテをつくり、手持ちのアイテムや好み、将来のライフスタイルまで考えた上で提案してくれました。

「この服はドレス感が強いから、こういう素材と合わせて…」といった具合に、コーディネートをひとつひとつ言語化してくれるのも印象的でした。
袖のまくり方ひとつで雰囲気が変わる楽しさを教えてくれたのも佐藤さんです。
私の中の「職人像」の原型が、ここでできた気がします。


大学院の泉さん(30歳ごろ)

最後は、大学院の同期だった泉さん。
ゼミは違いましたが、いつも隣の席で勉強していました。
泉さんはすでに税理士試験に合格していたのに、さらに実務のために税理士試験の勉強をしていて、淡々と、でも効率的に取り組む姿がとても印象的でした。

それまで私は10年間、がむしゃらに勉強しては落ち続けていましたが、泉さんのやり方を見て「こうやって勉強するんだ」と目が覚めました。
そこから自分のやり方を見直し、連続で合格し、税理士になることができました。
泉さんの姿がなければ、今の私はいなかったかもしれません。


こうやって振り返ると、人生の分岐点は、大きなイベントよりも、誰かとの何気ない出会いに詰まっているのかもしれません。
これからも、そんな出会いを大事にしていきたいと思います。