こんにちは。仙台の税理士、伊藤です。
士業や自営業の集客方法としてよく耳にするのが「紹介」、いわゆるリファラルマーケティングです。信頼のある人から「この人にお願いするといいよ」と言ってもらえるのはありがたいことですし、成約率も高いのが紹介の強みです。広告費をかけずにお客様と出会えるのも魅力でしょう。
ただ、紹介にはみなさんが思っている以上のデメリットもあります。
紹介の見えないデメリット
紹介を受けるとき、紹介者の顔を立てなければならない場面が多くあります。本来なら断りたい案件でも、「せっかく紹介してもらったから」と受けざるを得なくなることもあるでしょう。
さらに、一度断ってしまうと「次から紹介が来なくなるのでは」という恐怖が生まれます。実際に、断ったことをきっかけに紹介が途絶えてしまうケースも珍しくありません。
結果的に、紹介に縛られて自分の裁量で案件を選べなくなってしまう。気づけば「紹介者のために仕事をする」という状態になりかねません。
紹介はまずHPを見てもらうようにしています
私の場合、紹介をいただいたときも、まずはHPをご覧いただき、問い合わせフォームからご連絡いただくようにしています。
一見すると少し失礼に思われるかもしれません。ですが、紹介だからといって必ず相性が合うとは限りませんし、私の考え方や仕事のスタンスを知ってもらったうえで問い合わせをいただいた方が、結果的にお互いにスムーズに進むことが多いのです。
マーケティングは自分で仕掛ける楽しさがある
私はもともとマーケティングが好きです。自分で発信し、知ってもらい、「ここにお願いしたい」と選んでもらえるプロセスそのものが面白いと感じています。
せっかく自営業としてやっているのに、会社員のように「降ってきた仕事(紹介)をこなす」だけではもったいないと思うのです。紹介が悪いわけではありませんが、紹介だけに依存していると、自由や主体性が奪われてしまいます。
複数の集客ルートを持つことが自由につながる
紹介はありがたいものです。しかし、それに縛られすぎないためには、自分で集客ルートを持つことが大切です。ブログやSNS、ホームページなどを通じて自分の考え方や仕事の姿勢を発信することで、「紹介で来る人」以外にも、自分を選んでくれる人と出会えます。
そうして複数の集客ルートを持てば、合わない仕事を無理して受けなくてもよくなりますし、断る自由が手に入ります。結果として、自分らしい仕事を続けやすくなるのです。
紹介に助けられることはあります。でも、紹介に依存しすぎると、自営業の醍醐味である「自分で選べる自由」を失ってしまう。そうならないために、自分なりのマーケティングにチャレンジする価値は大きいと考えています。