大学院に通いながら3社目での勤務を続けていたある日、
ふと「もっといろんな税務を経験したい」と思うようになりました。
そこで転職したのが、全国展開している税理士法人グループの傘下の一社。
公認会計士・税理士の代表が率いる組織で、個人商店から上場会社の子会社まで、
幅広いお客さんと関われるチャンスがあると思ったんです。
あとは、収入アップも正直ちょっと狙ってました。
入社初日から、違和感はあった
転職先は、とにかく新規顧客の獲得に注力している会社でした。
紹介会社を使った営業も積極的で、毎月のように「はじめまして」の面談がありました。
印象的だったのが、入社初日の定時以降に新規面談が入っていて、深夜まで及んだこと。
「え、初日でこれ?」と正直ちょっとびっくり。
小さな違和感として、自分の中に残りました。
集客の流れと、相性のむずかしさ
この職場で得られた経験は、今にもつながっています。
- 新規顧客を契約までつなぐ流れ(問い合わせ対応〜契約手続き)
- ヒアリングの進め方、相手のニーズの見極め
- こちらが「ちょっと合わないな」と思う相手もいるという気づき
たとえば、
- 「積極的なアドバイスが欲しい!」という一方で、年間報酬7万円の顧客
- 「将来は上場したい」と話す、現状とあまりにギャップのある事業者
ニーズと現実のバランスがとれていないケースも多くて、
「全員とフィットするのは無理だな」って思えるようになったのは、大きな学びでした。
ある出会いと、転機
この職場で働いているとき、税理士試験に真剣に向き合っている同僚と出会いました。
たった1人だったけど、その存在がものすごく大きかった。
大学院にも通っていたこともあり、
「自分も本気で試験に向き合わなきゃ」という気持ちが高まっていって。
そしてついに、税理士試験を始めて10年目にして、初めての科目合格(簿記論)。
勉強を続けてきたことが、ようやく結果として返ってきた。
その感覚が、自分にとって大きな転機になりました。
勉強に集中するための決断
この4社目には約1年半勤務しました。
この事務所では、新規集客の現場を肌で感じることができたのが一番の学びでした。
ただ、科目合格をきっかけに、
「この勢いのまま一気に合格までいきたい」という気持ちが強くなっていきました。
もっと勉強に集中できる環境を求めて、
大学院の友人が働いている税理士法人でパート勤務として受け入れてもらえることになり、転職を決めました。
アイキャッチ画像:社員旅行で行った福岡で食べた「合格ラーメン」。五角形でごうかく。社員旅行のしおりを残業しながら作成しているとき、自分は何をやっているんだろうと思ったのも良い思い出です。