こんにちは。仙台の税理士、伊藤です。
今日は、私がとても好きで、仕事の軸としても大事にしている言葉について書いてみます。
それは、山口周さんの「役に立つより意味がある」という言葉です。
このフレーズ、マーケティングや商売を考える上で、かなり示唆が多いなと感じています。
「役に立つ」ものが抱える宿命
世の中には「役に立つこと」を徹底的に突き詰めた商品やサービスがたくさんあります。
たとえば、ミニバンや家電製品。
・広い
・便利
・高性能
・コスパが良い
こうした価値は分かりやすく、多くの人にとって必要です。
ただ一方で、「役に立つ」を突き詰めれば突き詰めるほど、比較されやすくなります。
結果として起こるのが、
価格競争、機能競争、付加価値の供給過多。
少し性能が上がっただけで簡単に代替されてしまう。
これは「役に立つ」ことが悪いという話ではなく、宿命のようなものだと思っています。
「意味がある」ものは、代替されにくい
一方で、「意味がある」ものの代表例としてよく挙げられるのがスポーツカーです。
移動手段として見れば、正直ミニバンのほうが圧倒的に合理的です。
荷物も積めるし、人も乗れるし、燃費も良い。
それでもスポーツカーを選ぶ人がいる。
それは、その人にとって「それじゃなきゃダメな理由」があるからです。
・憧れ
・美しさ
・物語
・自分との関係性
こうした価値は、機能比較では測れません。
だからこそ、「意味がある」ものは代替されにくいんですよね。
「役に立たない」は正解ではない
ここで、よくある誤解があります。
「じゃあ、役に立たなくてもいいの?」
これは、違います。
役に立たない、役立たずは、普通にダメです。
大事なのは、顧客にとって“ちょうどいい役立ち”を見極めること。
役に立つことを過剰に盛りすぎると、逆に不幸になることもあります。
叙々苑の焼肉弁当と、のり弁の話
たとえば、お昼にお弁当を食べたい人がいるとします。
その人に対して、
「絶対美味しいから!」と叙々苑の焼肉弁当を勧めるのは、ちょっとナンセンスですよね。
その人が求めているのは、
・手軽で
・気取らず
・サクッと食べられる
ふつうの、のり弁かもしれません。
考えなしに足された「過剰な価値」や「過剰な意味」は、
受け取る側もしんどいし、提供する側も疲れてしまいます。
見極めるために、マーケティングがある
だからこそ必要なのが、マーケティングだと思っています。
・何を足すか
・何を足さないか
・どこまでやるか
・どこからやらないか
この見極めを、考え続けること自体が価値なんですよね。
「役に立つ」と「意味がある」は、対立概念ではありません。
顧客にとってちょうどいい役立ちと、代替されにくい意味。
そのバランスを探り続けることが、
小さな商売や、拡大しない経営には、とても大事だと感じています。
今日はそんなお話でした。
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伊藤 功明(税理士)
仙台を拠点に、個人事業主や小さな法人の税務をサポートしています。
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